有閑堂

オカルト好きのブログ

住処

いつか行ってみたいと常々思っている場所が何箇所かある。
 
そういう場所に限って交通手段があまりない上に
 
天候やその時々の個人的事情なんかでタイミングが合わず、
 
行ってみたいと思えば思うほどなかなかいけずに何年か経ってしまうんだなこれが。
 

そんな中でも一番行ってみたい場所No,1だったのが、京都洛北にある岩屋山志明院というお寺。
 
どういうところかといいますと、挙げればいろいろあるんですがw
 
650年に役小角が開き、その後829年空海淳和天皇の御叡願により再興され
 
以来、岩屋山全体が山岳道場となり栄えたとされている山寺なのです。
 
そしてそこから流れ出る水は鴨川の源流とされていて、水神が祀られているこの山全体が
 
京の都が造成される150年前からの聖地であり、そして、数々の言われの中でも
 
オカルト好きとして激しくそそられるのが
 
ここが都中を跋扈していた物の怪達が
 
集められ封印されている魑魅魍魎の住処と言われている場所だからなのですw
 

司馬遼太郎が記者時代に寺の噂を聞きつけて、宿坊に泊りがけで取材に来て、
 
当時の高名な行者の案内&勧請で物の怪をお呼び出ししてもらい、その怪異をはっきりと
 
視覚聴覚でもって体験したそうで。
 
その時の詳細は今でもエッセイ「司馬遼太郎が考えたことⅠ」
 
という文庫本の中の「石楠花妖話」というタイトルで読むことができます。
 
司馬遼太郎がオカ好きだったとは知らんかったわw
 
世間では志明院といえば物の怪ではなく、美しい石楠花の群生で有名なのでそのタイトルなんですね。
 
書かれてある内容はオカルトネタとしてかなり興味深いですが、
 
現在は宿泊はありませんとのこと。残念。
 
 
行ってみたいと思いながらもタイミングが合わなかったはずなのに、
 
あ、今日行こうと朝に突如思い立ち、そのまま力任せで行ってきました。やればできるやんw
 
 
京都市内とはいえ、所在地の北区雲ヶ畑という場所はかなり深い山の中。
 
道の途中から電波圏外となり、携帯電話は完全に使えなくなりますw
 
車同士のすれ違いが難しい程の山道でしたがようやくたどり着いたのはお昼過ぎ。
 
知る人ぞ知ると聞いていたのに、本堂に向かって坂道を上がっていくと結構な人だかりが。
 
人だかりのそのまた奥では山伏姿の人たちが大護摩供養の真っ最中・・
 
そう、今日は年に一度のお寺の大祭の日ということで、
 
毎年この日に世界平和祈願して行われている大護摩供養のクライマックスだったのでした。
 
せっかくだから便乗して見物させてもらうことに。

 
般若心経が唱えられほら貝が鳴り響く中、護摩供養は進んで行きます。
 
そのうち徐々に火が収まり、
 
行者が場を慣らした後、灰の上を裸足で歩く火渡りの行が始まりました。
 
そしてさらに行者の後から見物していた人たちが次々に裸足になり
 
火渡りを始めるではありませんが。見物している人が靴下をはいていない訳が
 
やっとわかったわ。
 
知らなかったからあてくし裸足になる準備してなくて 火渡りができなかったよ・・痛恨すぎる Orz
 
火渡りした人に尋ねたら、立ち止まるとかなり熱いとのことでした。
 
その後、お供え物のお菓子やお餅のばら撒きなどもあったりで
 
祭が一通り終わるとサーっと皆さんお帰りに。 これがこの寺の本来の静けさなんだろうw

 
背後に鴨川の源流が流れている岩窟や、手すりすらない険しい30メートルはあるかと思われる一枚岩場を
 
恐々登りきったところにある根本中院まで上がってみたりと満喫させていただきました。
 
山深いこともあり、とても澄んでいて独特の感じのする空気で、
 
何となく鞍馬山に似ている気が。貴船っぽくはないですね、説明が難しいけど。
 
魑魅魍魎をここに封印したとされる鳴神上人が修行で篭った護摩の岩屋の洞窟に入ってみたとき、
 
誰もいなくて線香も焚かれていないのに、花の香り?のお香のような香りがしたのが唯一の不思議体験w
 
この山全体に物の怪が生息している気配なんぞ私にはわかるわけもなく(苦笑)
 

この寺では楼門を入ったところで係りの人に手荷物は預けることになっています。
 
ネットであちこち調べてみると、
 
撮影禁止だと書いてあったりで マスコミの取材もシャットアウトらしいくあまり表には出てこない。
 
京都の人にもあまり知らなれていないかもしれないな。
 
 
私が入るとき、係りの人にま、いっか・・と言われ、小さかったからか荷物は預かりにならず。
 
撮影禁止も何も言われなかったんだけど・・やっぱあかんかったんだろうか:^^
 
直接何も言われなかったということで、とりあえず
 
こわごわですがw大丈夫そうな?何枚かだけ載せさせていただきます。
 
あの独特の雰囲気を味わいにいつかもう一度行ってみたいわ。
 
                                楼門です
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                          そろそろ石楠花のシーズン
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              司馬遼太郎が泊まって怪異を体験したと思われる現在寺事務所の建物
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