山岸涼子の作品で一番怖いという評価が高い「わたしの人形はよい人形」。
短編集で私が読んだのは文庫本の表紙が市松人形の絵が描かれてあるタイプで
「千引きの岩」「汐の声」「ネジの叫び」そして本のタイトルの「わたしの人形は良い人形」
の4話が入っていました。
ストーリーはところどころ
今の現代の実話怪談ものや都市伝説もの?で
どこかで聞いたことある話のような気がするような要素が部分部分
入っているような感じでしょうか。でもこれが描かれた方が先だろうし
現代の日本人が怖いと思う部分、設定?は根っこのところでは共通しているんでしょうか。
「汐の声」の実は0能なのに「なんちゃって霊能少女」とステージママって設定は
珍しい人物設定だし、実話がモチーフなのか?と思ったw
山岸涼子の絵に漂う「薄ら怖さ」はここでも十分堪能できます。
こういうの描くって山岸涼子自身が霊体験が多い人なのかもしれませんよね。
あぁでも
ただ現象を淡々を描いているだけで、結末を決着させていない話が多く、だからゆえに怖い
新耳袋を読みすぎだからか
ストーリー中の怪奇現象の原因がちゃんと描かれてあり、
最後にとりあえずの決着をつけてある部分(漫画なんだから当たり前だ)に
安心感、安定感を感じてしまったせいで
せっかくの山岸涼子の描く「怖さ」を
あてくし自ら半減させてしまったような気がします、、、