有閑堂

オカルト好きのブログ

オーラの泉 愛の話不思議な話 その3

二番目のゲストは寿美花代

寿美が宝塚の舞台に立っていた時、

7メートル下の奈落に誤って落ちてしまったが、その時、フワリと手で受け止めてもらって

床までゆっくり降りた感覚を感じた。その手の感触は間違いなく母だったと寿美は話していた。

江原は、間違いなく寿美の母の手で、エクトプラズムで落下する寿美を救ったんだと

説明していた。


寿美がオーラに出て一番知りたかった事は、長男のこと。

長男は生後5ヶ月で雇っていたお手伝いに命を奪われた。

あの時一緒にいてやればあんな目に遭わなかったのに・・と

以来一日も長男のことを忘れたことはない。

長男は命を助けられなかった私のことをどう思っているのかを知りたいと話していた。


事件当日、現場検証に来た警察に母親である寿美は第一容疑者扱いにされ、ただでさえ

子供を亡くした事で傷ついている心にさらに追い討ちをかけ、

その後しばらくの間、赤ん坊の泣き声の電話がかかってきたりと嫌がらせを受け、

酷く打ちのめされた。

江原は、心無い嫌がらせをする人は自分が不幸で、他人の痛みを想像することができないからだと

言い、美輪は、

ファンの中にも可愛さあまって憎悪に変わる狂信的なファンもいる。スターの幸せを喜ぶ人

ばかりではないんだと説明した。


寿美は悲しさのあまり、命を絶って長男のあとを追いたいと思うこともあったが、

その度に思いとどまるような流れにいつもなっていたのは、

長男が死んではいけないとシグナルを出して教えてくれていたからだと江原には視えていた。


大スター同士の結婚、何不自由ない暮らし、子供にも恵まれ・・といった

全てがうまくいっている時が一番怖い。だから昔の人は少しでも被害を最小限に

留めようとして自らすすんで施餓鬼供養をしたりしたんだと美輪は正負の法則の説明をすると

寿美は辛そうな表情を浮かべながらも納得した様子で深く頷いていた。


長男を失ったのは大変な苦だったけれど、大きな視点で見れば、

長男のお陰で高嶋家の 皆を思い遣って大事にしなければいけないという思い、結束に繋がっている。

寿美本人も、長男の分まで二男三男を愛情込めて悔いのないように育てようという思いが強くなった。

江原にはスタジオに寿美の母親が長男と共にきているのが視えていて、

長男は立派な白いジャケットを着た青年の姿に成長しているので

毎日仏壇に供えているミルクはもう必要ないんだと説明した。

白いジャケットを着ているのは高嶋忠夫の「息子が大きくなったら着せてやりたかった」という

思念が長男の魂に届いているからだという。


高嶋家の家族は前世からの縁がとても強く、高嶋夫妻は前世では男女が逆で、

寿美は中国あたりの高貴な男性、夫の高嶋忠夫は芸能の女性で前世の寿美は愛情関係も含む

パトロンだった。そして、生まれることの許されなかった子供がいて、

その子供というのは今生の長男だった。

高嶋家の家族は立場が色々入れ替わりながら成長していくグループソウルらしい。


血のつながりだけは単なる血縁者。

苦しみ悲しみを一緒に潜り抜けてきた思い出を共有しているのが家族のいう意味。

夫の病も家族一丸となって乗り越えてきた高嶋家は素晴らしい家族の条件を満たしてきた

本当の意味での家族なんだと美輪。


寿美は長男もあちらの世界で待っていてくれるし、夫の病も家族で力を合わせて克服できたので

今まで大変だったけれど、今はとても幸せと涙を流していた。



表面のあっけらかんと明るい寿美花代の姿しかTVで見たことがなかった。

その明るく見える影にある家族の苦悩というのは傍からちょっと見ただけではわからないし

それだけ深いものなのかもしれない。