当時新婚ホヤホヤだったBさんは
新しい生活にも少し慣れた頃、
かねてからBさんの新居に遊びに行きたいと言っていた友人Sさん達数人を招待した。
家に来てくれたSさん達はBさんよりも先に結婚していて、
それまでよりも共通の話題も増えたこともあり、話に花が咲き楽しい一日を過ごした。
それから数日後、
Sさんが家に遊びに来た時に一緒に撮った写真の現像ができあがり
どれどれと一枚一枚写り具合をチェックしていると、
ある1枚で写真を繰る手が止まった。
それはBさんとSさんが並んで写っている写真だった。
二人の前にはガラスのローテーブル。
そこに光の加減で並んでいる二人の顔が映っていた。
ガラスに映るSさんの顔が映っているはずの部分には、
Sさんとは似ても似つかぬ見知らぬ顔が映っている。
目のあたりより上は真っ黒で見えないが、目から下の肌の色は真っ赤。
そして、口は大きく裂けていて、雰囲気はまるで鬼が怒っているようだったという。
何故そんなものが写ってしまったのか・・
もちろんSさん本人にはこの写真だけは絶対に見せられないし、
かといって保管しておくのも何だかわからないだけに怖い。
そこで知り合いの霊能者に相談すると、
写真は焼いて処分したほうがいいと言われたので焼いて処分したらしい。
Bさんは今でも
あの赤い顔は忘れられないと言っていた。
その写真、ちょっと見たかったような気もする・・。