有閑堂

オカルト好きのブログ

鑑定士と顔のない依頼人

「ニューシネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ監督のサスペンス映画です。

この映画もほんとによくできていて、いろんな視点で見ると全然違う印象に感じるのが面白く、

人によっては感想が違うかもしれません。

途中でダレることもなく最後の最後まで観客を引き込んだまま一気に見せてくれます。


現在公開中なので、細かいストーリーは端折りますが、

監督が言いたい中のひとつは

「世の二次元ヲタに物申す」なのではないかと やっぱ三次元やでとw


「シャイン」ジェフリー・ラッシュ演じる主人公の初老の鑑定士の人生は西洋占星術でいうところの

海王星的な幸福を享受し、全てを失って人生真っ逆さまに転落してもなお

これから先の人生も 海王星という名の飴玉を時々思い出してポケットから取り出しては

その甘さを楽しむんだろうなと思われる良くも悪くも海王星に踊らされる人生といいますか。。

失ったものは大きかったけれど、引き換えに得たもののお陰で

ポスターカラーやCGできれいにムラなくのっぺり塗っただけみたいな彼の人生に欠けていた

濃淡や陰影が加わってより深みが出たんじゃないかなーなんて おまいうやな ははは。


映画のラストシーンはトルナトーレが好きな「時の流れ」を場所で表現しつつ

主人公が絶望的なまでに遣る瀬ない中にも

ほんのちょっぴりだけ救いを忍ばせる演出がほんとに切なくて

そしいて観たあとに鎮痛剤飲むまでもない程度の鈍痛が心に痛気持ちいい映画ですw


ここまで書いてもぜんぜん伝わってないかもしれませんが(ニガワラ)

関西では今月17日まで(もう日にちないけど)東宝シネコン等で好評上映中なので

トルナトーレ製心の鈍痛を感じてみたい方は映画館でジワジワどぞw